【例マ】秋葉原で”例のマザボ”購入しました【Core i7 1360P】

例のマザボとは

秋葉原のジャンクショップでひっそりと売られている、ノートPCの保守部品(マザーボードにCPUとメモリが載っているもの)のこと。
要するに、メーカーが修理で使うためのマザーボードが、何故か秋葉原のジャンクショップに流れついているらしい。

特定のジャンクショップ(私が知っている販売店は2店舗、1店舗の方が明確に安い)のレジに行き、
「例マ、ありますか?」
みたいに聞いて、見えない所にある段ボールからこそっと渡してもらうことで購入できる。

まるで闇市みたいな様相を呈していて、購入フローも楽しむことができる。お得だ。
過剰な保守部品は捨てるより市場に流した方が良いし、我々ジャンカーも格安でマザボを手に入れる事ができてWinWin。

例のマザボのスペック

この文化(ノートPCの保守部品である、メモリ、CPU付きのマザーボード販売)は数年前からあったようで、
私が購入した、現時点(2024年10月)の例のマザボのスペックは、以下の通りでした。

CPU Core i7 1360p
MEM 16GB DDR5X
Wifiカード 基盤直付(お得)
FANコネクタ 2つ

当然、バッテリーやモニターなどは無く、基盤がそのまま渡されるので、
他の部品は自力でなんとかするしかありません。

なお、私が買った時は12,000円でした。
価格は割と変動するようです。

例のマザボについて 考察

スペックとマザーボードのポート関係、およびBIOSの型番から想像するに、
大学生協モデルではありますが、ベースは「FMVU90H1」系だと思われます。

2024/10/13時点だと、20万程度します。

例のマザボの使い道

普通に修理部品として使う

もともと保守部品だということは、特定の型番のPCで修理に利用できる。
壊れた該当機種を購入した上で、マザボごと入れ替えれば修理完了。

もちろん、ノートPCの修理専門の技術者レベルでの手腕が必要ですが、
このマザボにたどり着く人は皆、その程度の胆力はあるはず。

デスクトップ専用機として使う

アクリル板やすのこ版など、100円ショップにあるようなアイテムを組み合わせて、自作でPCケースを作ります。
基本形態は、100円ショップのアクリル板にドリルで穴をあけてマザーボードを固定&アクリル板で挟み込む作りでしょうか。

デスクトップ化する際に必要なもの

電源を入れる手段

ノートPCのマザーボードは、機種によって作りが異なります。

今回のタイプは、フレキケーブルの7番と8番をショートさせる事で電源が入るようです。
このあたりは先人たちの投稿を調べるなど、自力での情報収集が必要となります。

ノートPCの電撃ボタンと同様の機能を作る

ジャンクショップによっては、電源を入れるためのフレキとFANのコネクタのセットを売ってくれています。

一番手軽なのは、このセット+半田付けでの対応でしょうか。
コネクタの仕様や諸々を調べて、秋月電子やアリエクで揃えることもできます。

おすすめのハンダゴテ
フレックス
熱収縮チューブ(あると見た目が良いです)
スイッチ

直接基盤から線を取ってくる猛者もいます。

ポートリプリケーターを使う

これをType-c で繋ぐことで、この機械についている電源ボタンで、電源が入れられるようになります。

Type-c ケーブルを選びますので、以下のものを使うと良いでしょう。

100円ショップ等のType-cケーブルは、内部配線が足りずに使えないのでご注意ください。

富士通のACアダプター

ポートリプリケーターに刺す必要があります。
指定のものよりアンペア数が少ないですが、使えています。

こだわる人は、ポートリプリケーターに記載のアンペア数が出る電源アダプタをご用意頂くと良いでしょう。

FANエラーを回避する手段

一番簡単なのは実際にファンを差し込んでしまう方法
ピンアサインはすでに解明されておりますが、どのFANを付けるかによって、半田付けするピン同士が異なります。

ピンも小さいため、慣れると数分の作業ですが、慣れるまでは時間がかかると思います。

特に1360pのモデルは、FANを2つ付けないとエラーが出るため、こちらを回避するには
・FANを2つつける
・1つのFANの回転数等のピンを両方のFANの端子へ戻す
・キャンセラー的なものを入れる
・12Vに変換する基盤を噛ます(そして12Vのデスクトップ用のFANを回す)

など、いろんな方法が考えられます。

自前で用意して色々試す

ハードオフで買った100円のファン。
必ず4ピンのファンを買ってください。
もし壊れていて回らなかったとしても、回転数等をマザーボードへ戻せれば、エラーは回避できます。

何回も繋げてPCを起動して、エラーが消えなかったら別の線と繋ぎ直して…を繰り返して、正しいピンアサインを探しました。

※家に落ちていたHPのファンは、煙を上げて壊れたので、プラスとマイナスのピンアサインくらいは事前にテスターで調べた方が安全かもしれません。

テスター
適合FAN

このファンであれば、半田付けせずにそのままコネクタに差して使えるはずです。

CPUの冷却(ヒートシンク)

ちょうど良いヒートシンクが無かったので、秋月電子等で適当な800円くらいのヒートシンクを買いました。

どういった形のケースにするかによって選べば良いと思います。
一番安く済むのは、グラボやデスクトップ用のCPUクーラーだと思いますが、家にあるものを流用しても良いでしょう。

CPUクーラーを付けずに起動するのは避けてください。

ヒートシンク

アイネックス ヒートシンクセット 40×40/59×100 HM-26

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※冷却シート的なものは使わず、CPUグリスを使うことをおすすめします。(熱伝導率が違うので)

銅板

泰豊 銅板 縦100×横200×厚0.3mm│金属材料 銅板

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594円(10/18 06:35時点)
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銅は熱伝導率が高く、これくらいの厚さであればハサミで切れるレベルなので加工も簡単です。
なぜこれが出てきたかと言うと、CPUとヒートシンクの間に挟んで、周辺のチップ等に直接触れないように高さを稼ぐため。

銅版は、CPUに触れる所以外はテープ等で絶縁、ヒートシンクも銅板に触れない所の面は絶縁推奨です。

ケースの自作

地味に大変です。
というのも、汎用的なケースと違って、自分で寸法を調整する必要があるためです。

ドリルで寸法通りに穴を開けて、現物合わせで調整しながらの作業になります。

これについては特に語る所はありませんが、100円ショップでアクリル板を買うのがおすすめです。
サイズもちょうどよく、中が見えるのも良い。

ネジも100円ショップで買いました。(3セット買いました)

電動リューター

電動ドリル

この辺りがないと、加工が困難だと思います。

アンテナ線

有線でだけ使うなら不要ですが、WifiやBluetoothを使うならアンテナ必須です。

色々規格がありますが、謎マに適合するのはこのタイプだと思います。
私は、家にあったジャンクPCで適合するアンテナを探してつけました。

SSD (NVME)

Gen4に対応しているとの情報がありますので、こちらがおすすめ。
一番良いのを頼みましょう。(家に転がってるSSDで良いと思います)

SSDを止めるネジも付いていないので、以下のようなものを買っておくと良いかもです。

最後に

この性能のマザーボードが12000円前後で買えるのはコスパが良すぎると思います。
OSはWndows11 Homeのライセンスがそのまま通ってしまいましたし、Windowsがそのまま使えてしまいます。

工作も、楽しみながらすれば一石二鳥です。
夏休みの自由研究などにいかがでしょうか?

それでは。