はじめに
KixiはPCに関して手広くやっておりまして、PCを持っていない人へ少額にて貸出しもやっています。(ほぼボランティア)
スペックも必要なく、ちょっとしたExcelとZoomができれば良い。といった方に、月額ごく少額でPCを貸す~みたいな事をやっている訳です。
もちろん、副業なんてものではなく、利益も出ません。
「家で寝かせてるよりは良いかな」的な思想で貸しています。
今回、貸しているPCの「電源すら入らなくなった~」という形で連絡を受けて、引き取ってきました。
似たような故障の参考になれば幸いです。
Let’s note CF-AX2 故障の症状・原因切り分け
症状
- 電源アダプター刺しても、充電ランプがつかない。
- 電源ボタンをスライドさせても反応なし
原因切り分け
ヒアリング
まず、状態のヒアリングは必須です。
・何をやっていたら動かなくなったのか?
・水をこぼす、落とすなどはあったか?
と、まあこれを聞いても殆どの人は「何もしていないのに壊れた」と言うので、あまり意味を成さないかもしれませんが、一応聞くには聞きます。
本体か?電源アダプターか?
ノートPCの電源アダプターが壊れることもあります。
断線に限って言うと、デスクトップとくらべてもかなり起きやすいです。
同機種のPCが転がっている場合はそれで試すのが確実ですが、そんな場合は稀なので、テスターで規定の電圧が来ている事を確認します。
Kixi愛用の格安テスター
このテスターで十分です。
ACアダプタの穴の中と外で、テスターを当てて計測し、16V程度出ていればOK。
接続端子の断線確認
例のテスター等を使い、ACアダプタの端子に問題ないか確認します。
マザーボードまで辿る必要があるため、PCの分解は必須です。
Let’s note CF-AX2は、後ろのネジを何も考えずに全部外したら、すぐマザーボードにアクセスできます。
素晴らしい。
フレキケーブルやチップの破損確認
全体的に、フレキが抜けていないか、チップが焼けていないかなどをざっとチェックすると…。
なんか焼けてる気がします…。
Let’s note CF-AX2 修理
焼損しているコンデンサを外す
Kixi愛用のハンダゴテ
Manelord はんだごてセット 温度調節可(200~450℃)ハンダゴテ 14-in-1 電子作業用 60W/110V PSE認証 安全
これのカッターナイフみたいな替芯に替えると作業がしやすいです。
コンデンサの側面と基盤の間に差し込みつつ剥がします。
代わりのコンデンサを外す
部屋に転がってるジャンク箱に「Let’s note CF-S9」の基盤があったので、そちらから同じサイズのコンデンサを回収します。
右下の電源回路あたりにあります。
(2本外してます)
代わりのコンデンサをつける
ちょっと不格好ですが、一応つきました。
※この後、飛び出している所はハンダゴテで整地しました。
一旦ネジを仮止めして、動作確認し、問題なければ修理完了です。
最後に
ノートPCの充電すらできない故障
しかも米粒サイズのチップコンデンサの交換は、ジャンク修理の中ではレベルが高めだと思っていました。
実際には、そうでもなく、基盤のパターン剥がれにだけ気をつけて、落ち着いて作業すれば1時間も掛からずに作業できました。
みなさんも、コンデンサが焼損したPCが転がっていて、予備のコンデンサやドナーの基盤があるときは、ぜひためしてみてください。
それでは。