【2005年発売】Canon EOS 5D 初代 今更ながら購入しました 【レビュー】

Canon EOS 5D 初代 購入しました

10年前といったら、皆さん何を思い浮かべるだろうか。 僕は10年前、中学一年生の13歳でした。 今の仕事につくなんて露ほども思っていなかったし、福岡の片田舎が世界の全てでした。 当時、新品で買った家のPCは、「Pentium M」搭載のノートPC。メモリはたったの216MBで、起動に10分は掛かっていました。 PSPの改造が流行っていたのも今はもう懐かしく思います。 さて、そんな10年前。 デジタルカメラ業界で、大きな動きがありました。 世界で初めて、アマチュアカメラマン向けにデジタル一眼レフのフルサイズ機が投入されたのです。

フルサイズとは?

「フルサイズ」とは、一般的な35mmフィルムと同じサイズのセンサーを搭載している事を指します。 現在一般的に売っている一眼レフの中級機くらいまでは、「APSCサイズ」いう規格になっています。 (少なくとも、2005年当時はそうでした。 現在も、一部の機種を除いてはほとんどAPSCサイズです) 簡単に言うと、センサーの面積が倍くらい違います。 センサーのサイズが違うという事は、光を受ける面積が違うということ。 それは、カメラの持つ表現力に直結します。 “画質”ではなく、”表現力”です。 それは、階調であったり、ダイナミックレンジであったり、CMOSセンサの原理的に、感度に対するメリットもありました。 撮影した写真の情報量は、僕の持っているPENTAX K-3の方が間違いなく多い。 画素数も倍はあるし、デジタル処理もずっと進化した機種で、ローパスセレクターや手ぶれ補正もボディで対応している「新しい」「デジタルカメラ」らしい機種だ。 しかし、”表現力”を引き合いに出すと、10年前の Canon EOS 5Dもまだまだ負けていないと思う。 フィルムとデジタルの橋渡しをした、その「デジタルらしくない写真」は、今も多くのファンを魅了する「名機」と呼ばれる所以となっている。 いくら画素数が増えても、高感度に強くなっても得られない「デジタルらしくない」写真の愛好家は、好んで5D初代を使うのです。

Canon EOS 5D レビュー

Canon EOS 5D 初代

という訳で、Canon EOS 5Dを非常に安価で手に入れたので、レビューしていきたいと思います。 SIGMAのズームレンズを友人に売る話を付けましたが、その額と同じくらいで入手しました。 Canonで調べてもらったらなんと6000シャッター以下の個体だそうで、長く使えそうですね。

Canon EOS 5D 初代

売るズームレンズ

追加の出費は、写真で付いている激安な単焦点レンズくらいなものです。 これも、PENTAXの使っていないlimitedレンズを売れば間違いなくペイできるでしょう。

おまけで付いてきたレンズ

Canon EOS 5D 初代 EF 28-135mm 3.5-5.6 IS

カビが酷かったので分解清掃しました。

今回購入した単焦点レンズ

安い単焦点ですが、フルサイズに対応しています。 5Dは古いカメラなので、ISO感度も3200までしか対応していません。 常用は800くらいまで。頑張っても1600まで。 明るいレンズで、感度をカバーするのと同時に、フルサイズセンサーの表現力は明るいレンズでボカす所にあると思うので、とにかく安いこのレンズを購入しました。 基本的に、作例は「 EF50mm F1.8 STM」と「EF 28-135mm 3.5-5.6 IS」になります。

作例

まずは苦手な暗所の撮影から。 基本的に、EF50mm F1.8 STMを使って撮影しています。 明るい屋外での撮影はまだできていないので、気が向いたら追加しようと思います。 また、画像は全てJPG撮って出しです。 場所は秋葉原。適当に撮りながら歩きました。 クリックで、長辺1920pxの画像へ飛べます。

夜の秋葉原

Canon EOS 5D 初代 EF50mm F1.8 STM 秋葉原 Canon EOS 5D 初代 EF50mm F1.8 STM 秋葉原 Canon EOS 5D 初代 EF50mm F1.8 STM 秋葉原 Canon EOS 5D 初代 EF50mm F1.8 STM 秋葉原 Canon EOS 5D 初代 EF50mm F1.8 STM 秋葉原 Canon EOS 5D 初代 EF50mm F1.8 STM 秋葉原 Canon EOS 5D 初代 EF50mm F1.8 STM 秋葉原 Canon EOS 5D 初代 EF50mm F1.8 STM 秋葉原

適当に小物撮影

Canon EOS 5D 初代 EF50mm F1.8 STM 小物撮影 Canon EOS 5D 初代 EF50mm F1.8 STM 小物撮影 Canon EOS 5D 初代 EF50mm F1.8 STM 小物撮影

使ってみた感想

いつも使っているPENTAX k-3と比べながら書いていきます。

グリップ

いつもPENTAX k-3を使っているKixiからすると、やはり持ちやすさは慣れているK-3の方に軍配が上がります。 当然慣れの問題もあるとは思いますが、握った時のグリップはPENTAX K-3の方が良いです。しっくりきます。 グリップの素材もK-3の方が滑らないし、コンパクトに纏まっています。 しかし、別段5Dが持ちにくい訳では無く、使い慣れれば問題無い範囲だと思います。

高級感

なぜか、当時40万もした EOS 5Dよりも、K-3の方がずっしりとした詰まった感じがして、ひんやりとしたマグネシウムボディの質感が強い。 これは当時の5Dの立ち位置から来るもので、1D系のプロ用高級機との差別化のため、敢えて2桁D機と同じような質感にしてあるようです。

ファインダー

PENTAXの視野率100%のファインダーは各所で絶賛されています。 が、例え96%だとしてもフルサイズのファインダーには勝てません。 広く、非常に見やすいです。 APSCだとマニュアルフォーカス時はライブビューを使っていましたが、5Dならファインダーでも合わせやすいです。 逆に、ライブビューが付いていない時代のカメラなので、そのあたり考慮されているのかもしれません。

高感度

K-3が勝つかと思ったのですが、フルサイズ1200万画素は思ったより優秀で、k-3と善戦している気がします。もしかしたら5Dが上かも…。 等倍では5Dの勝ちかもしれません。 そのうち、比較してみたいと思います。

オートフォーカス

暗所では間違いなくk-3の勝利。 SIGMAの17-50 f2.8を使っていますが、無音でサッと合います。 唯一端のラインセンサーの精度が信用できない。 明るい箇所では、大きな違いを感じません。 5Dは、端のAFポイントでたまに迷う事はありますが、中央一点は強力です。 かなり信用して使えます。 両機種とも、AFポイントが中央に寄っているのが気になります。 が、6Dや5D mark2も似たり寄ったりみたいなので仕方ないですね。 Canonのレンズは両方ともフルタイムマニュアルフォーカスに対応しているので、端にフォーカスを当てる時はファインダーを除きながら微調整してシャッターを切る事になりそうです。

画質

みなさん良く「画質」という言葉を使うのですが、具体的に何を指すのかよく分からないので、適当に解釈して書いてみます。 まず、画質が「画像の精細さ」であるとするならば、間違いなくk-3の方をオススメします。 「美しいボケ」や画像の階調であるなら、フルサイズである5Dの方が有利だと思います。 要は、使い分けすれば良いのです。

液晶

5Dの液晶画面はあまり役に立ちません。 撮れたかな? くらいの確認には使えます。 拡大して、なんとかブレの確認ができますが、そもそも拡大する方法がボタン連打なので面倒です。 フィルムみたいに帰ってから撮れた写真をわくわくしながら確認するか、FlashAirなどを使って随時携帯/タブレットで確認するのが良いです。

まとめ

次のコスプレ撮影は、5Dも持っていってみようと思います。 フルサイズの方がボケやすいというのは、嘘ではありません。
イメージセンサーのサイズとf値の関係、画角の違いからくる被写体との距離などからそうなります。

しかし、それはあくまで同じF値のレンズなら。という話。 今回5Dには EF50mm f1.8 という単焦点を買ったので、それを使ってみたいだけです。
全身をパキッと撮りたかったらk-3+SIGMAの17-50mmを使った方が良い。

要は、用途によって使い分ける事で、その機材の強みを活かした撮影をするのが、最も利口な方法だと思います。
Canon EOS 5D 初代は、壊れるまで使い倒そうと思います。

それでは!