しのぶメイル 其ノ伍
久しぶりにアニメ1話、24分に対しての感想になります。 前半はわりとどうでも良かったです。
忍の初代眷属とどうのこうのーとか概ね予想通りな感じで話が展開していきます。 初代に聖水を盛られてましたがそれくらいです。 しかしBパート。
神原駿河と忍野忍がぶつかります。 400年かけて復活した初代眷属と会おうとしない忍に対して、「それはおかしい」と声を上げるのです。
殺すぞ、と脅されても、頭を鷲掴みにされても一歩も引きません。 神原が一歩も引けないのには、理由があります。 それは、彼女が経験してきた思い。 戦場ヶ原への思いが根底にはあるのです。
いい表情 戦場ヶ原と喧嘩別れをして、会いに行かなかった、そして会いに来てくれなかった。
初代眷属といっこうに向きあおうとしない忍野忍に、当時の自分に似たものを見てしまったのかもしれません。 阿良々木くんを気遣っているように見せて、ただ合うのが怖いのだと。
阿良々木暦と別れるつもりが無いなら、それを伝えるのは他の誰でもない忍野忍であるべきだ、と糾弾します。 400年掛けて蘇った初代眷属。 初代と喧嘩別れをした忍野忍。 この二人の邂逅は恐らく次の話になるでしょう。
(尊い) 今回の神原駿河の凄い所は、そこに理屈が無くても忍を論破してしまう所にあります。
何百年も生きてきて、非常にプライドが高く口論になると決して譲らない忍。
それを、一切の論理武装をせずに感情だけで言い負かす今回の神原にはこの作品のキャラクターの強さを感じました。
ここまで”物語”が続くと、キャラクターにも当然歴史が出来てきます。 言葉の節々や、今まで積み重ねた行動が、キ
ャラクターに厚みを付けます。
微細な変化やこういった積み重ねを丁寧に表現するアニメは思いの外少ないように感じます。 そういった意味でも尊いですね。 あと、言い負かされた忍は社でふて寝してました。かわいい。
神原駿河は恐らくこの会の後半の為だけに、しのぶメイルに用意されたような気がします。
他の誰でもない、神原に言わせたかったセリフはきっと忍にも視聴者にも届いたのではないでしょうか。
理屈じゃなくて、感情で、そして勢いで動く彼女ですが、その根底にはしっかりとした思いがある事。
体を張ってでも、伝えたい事を伝える。 それは、きっとこの作品で神原駿河にしかできない事だったに違いありません。
それでは!