劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編/叛逆の物語

自分は、まどマギの劇場版を今まで全く見ていない状態で今回劇場に足を運びました。
友人によると、TV版にちょっと新カットが加えられたくらいで、別段見る必要が無いとの事でしたので、そのまま行ったのですが、
始まった途端に違和感。
何故か、魔法少女達が全員揃いも揃って学園生活をエンジョイしています。
この前回とストーリーが繋がってない感じに既視感を抱きつつ話が進んでいきます。
きっと俺が騙されて、劇場版を見ていないからストーリーが繋がっていないように感じるのだ。
と、とりあえずそう脳内補完して見ていきました。
杏子ちゃんが最初っから当たり前のように教室に居たり、マミさんがずっと生きてたり、シャルロッテ(お菓子の魔女)があろう事かマミさんと一緒に暮らしてたり、キュウべえが一言も喋らなかったり。
だんだん嫌な予感がしてきて、その時は誰かの夢オチになるかな、と思っていたのですが、そんな生やさしいものではありませんでした。
そもそもこの世界に魔女は居ない。
ナイトメアとかいう化け物を、魔法少女達全員で力を合わせて倒していくのである。
この事からも、まどかがアルティメットまどかになった後の世界である事が分かります。
魔法少女が魔女化するという概念そのものが書き換えられた世界。
魔女が居ないのに、ナイトメアとかいう化物が跋扈する、
まるで魔法少女の存在意義を後から取って付けたような都合のいい世界に、これまた夢オチを連想させられます。
映画の序盤で、TVアニメ版一話のまどかが起きるシーンから始まる所からもそう連想させられました。
面倒なので結論から言うと、
ほむほむが半魔女化した状態で創りだされた世界でした。
円環の理後の世界で、キュウべえが”魔法少女のソウルジェムが限界まで汚れても、魔女にならずに消滅する理由”を研究する為に、ほむほむが消滅する一歩手前でソウルジェムにバリアを貼って、魔女化寸止め状態 みたいな感じで放置プレイした状態でほむほむが作りたした結界。
みたいな感じでした。
ほむほむのソウルジェムの中に、
他の魔法少女が吸い込まれて、記憶を改ざんされ偽りの街で当たり前のように生活を送っていた点が、ただの夢オチとは違います。
更に言うと、この事実はオチでも何でも無く、もっとひどいオチが待っていました。
魔法少女みんなの力で、キュウべえがソウルジェムの周りに張った結界を破り、
魔女化したほむほむを浄化する為にアルティメットまどかがほむほむの前に姿を現します。
これでほむほむ救済されてハッピーエンドかなー
と思っていた矢先に
ほむら「この時を待っていたわ」ニヤリ
魔女化していたほむほむがまどかの一部を切り離して吸収し、魔女では無い何かになりました。
本編では悪魔ほむほむとか言ってた気がする。
結局、まどかの人格含む一部を手に入れたほむほむは、その力を使って最初の夢の中と同じような世界に現実世界を変えようとします。
他の魔法少女の記憶を改ざんして、
まどかの記憶も改ざんして。
記憶が改ざんされる前のさやかに、ここまでした理由を問い詰められます。
ほむら「まどかを愛しているから」
ちなみに、最初にほむほむを閉じ込めていたキュウべえの本当の意図は、
神になったまどかを手に入れる事にありました。
アルティメット化してから、世界から居なくなった事になっているまどか。
観測できないものは干渉できないので、唯一その存在を記憶しているほむほむを使ってまどかを観測する。
みたいな感じでした。
もうなんか文章に書き起こすと非常に面倒ですね。
それだけ中身が詰まっている映画でした。
終わってみると、別に何も解決していないと言うか、むしろ悪化している面もあります。
悪魔ほむほむの存在は世界にとってもよろしくないでしょうし、まどかの人格が切り離された後の円環の理がどう動いているのかも気になります。
しかし、杏子ちゃんがみんなと学校生活を送れていたので良かったです。
それが見れただけでも行ってよかった。
さて、タイトルの叛逆の物語。
誰が反逆するのか、
これはもちろんほむらですね。
何に反逆するのか、
それは、序盤に出てきたほむらが作り出した妄想世界に。
まどかの創りだした世界に。
まどか(円環の理)そのものに。
そしてキュウべえに。
結果的に、見に行って良かったと思える作品でした。
でももう絶対見に行かない。