さて、今回福岡での上映は天神のTOHOシネマズとかいう場所。
聞いた事無いしどこだよ って感じだったのですが、天神駅から直で行けてアクセスは申し分無かったです。
友人と行ったのですが、なんだかオタク臭のする青年達が映画館のロビーでウロウロしているのを見て、いつも場違い感を出す自分達が溶け込んでいるこの空気に違和感を感じました。
それでは、本編について書いていきます。
まず、物語は、シュタインズゲート世界線に辿り着いた一年後から始まります。
海外から戻ってきた牧瀬紅莉栖を含むラボメンが危険な目に…遭う訳では無く、今回の被害者は岡部です。
そして、主人公は岡部というよりは紅莉栖でした。
紅莉栖好きであれば、劇場に足を運ぶ価値があると思います。
デレデレな紅莉栖を見られる上、岡部とイチャイチャする姿はシリーズ最高のクオリティでしょう。
しかし、それ以外。
物語のシナリオは微妙でした。
最悪でもなければ、最高でもない。
しかし普通よりは確実に最悪寄りの微妙。
中途半端なシナリオに、映画館内の空気は自作PC板の特価スレのような独特の雰囲気が流れました。
岡部が他の世界線の記憶に引きずられて、この世界から消えたり現れたりして、最後には消えてしまう。
その未来を変える為、紅莉栖が過去の岡部にちょっかいを出してこの世界線の記憶を強固なものにする事により、岡部の消失を回避する。
たった二行で語られた今作のあらすじは特にこれ以上加筆する情報はありません。
そこに至る迄の流れも中途半端。
このシリーズの魅力である、時間を移動する者の葛藤や苦しみも中途半端な演出。
尺が足りなかったにしても、もう少しどうにかやりようがあったのではないか、と思います。
唯一印象に残った所は、岡部が紅莉栖にタイムリープマシンを作るな、使うな。と叫んだ所でしょうか。
あれは、原作での苦痛を体験した岡部だからこその叫びであり、そこで流れた新しいカットもまあ良かったです。
しかし、それらをぶち壊す流れで、結局紅莉栖はタイムトラベルしやがるし、しかもそのせいで、まゆりを救うために岡部が必死に考えて創りだした悲しい道化キャラである鳳凰院凶真が、紅莉栖にけしかけられて、鳳凰院凶真を名乗る みたいな過去に改変されてしまいました。
これではまゆりは浮かばれないし、原作の世界観を破壊しているとも言えます。
そもそも、あそこまで完成されたシナリオに後付で物語を作るなんて無理なんです。
面白い話にしようとしたらする程、原作の緻密なシナリオが壊されていきます。
重ねて言いますが、紅莉栖好きの人は行って損はしないはず。
見てるのが恥ずかしくなる程のデレっぷりでした。
しかし。
フェイリスの登場回数が片手で数える程だった事には納得しかねます。