DIC川村記念美術館とは
千葉県佐倉市にある美術館で、モネやピカソ等巨匠を含む100点以上の展示がされている、企業が所有している美術館。
1990年開館し、以降35年に渡り運営されてきましたが、来年3月から運営母体のDICの業績不振に伴う株主の意向などから、休館の知らせが出ている状況です。
その美しい景観や、美術品を収容するにあたっての環境の良さ、建物の良さなどから、休館を反対する署名が40000件以上集まるなど、まさに今盛り上がりを見せている美術館です。
美術品の売却も噂されており、前澤友作が美術品の買取について言及するなど、ネットでも話題になっています。
DIC川村記念美術館休館の件。もしコレクションを売却するという方向なら、数々の名作が日本から出ないように、まずは日本の買い手にアプローチして欲しいな。僕も待ってます。https://t.co/UHw7zSK1Iy
— 前澤友作 (@yousuck2020) September 2, 2024
DIC川村記念美術館 感想
アクセスについて
正直あまりよろしくはありません。
佐倉駅からのバスは1時間に一本、無料の送迎バスがあるものの、近くに駅などはありません。
車での来館がメインになるでしょう。
逆に、自家用車があれば東京からも1.5時間程度で、丁度良いドライブ先だとは思います。
無料の駐車場も基本的に空いています。
周辺の景観について
中央に大きな池があり、木々もメンテナンスされていて綺麗な公園のようです。
所々にベンチがあるため、ゆっくり散歩するのもオススメです。
結構広大な広場がありましたが、1組だけレジャーシートを敷いてピクニックをしていました。
意外と穴場かもしれません。
遠くには、DICの工場が見えて、時折職員?が通りかかる所が見えます。
紅葉のシーズンだと、もっと綺麗な景色が広がっていそうです。
鳥もいて、大きい望遠レンズを構えた人が撮影に来ていました。
公園として考えても、美しくて良い場所だと思えます。
建物について
入り口は円柱上の所なのですが、内部はかなり広大です。
光を取り込むような構造の展示室があり、この場所ならではだと思いました。
館内は撮影禁止のため、写真はありません。
展示物について
モネやピカソなどが買いた絵画や、彫刻なども展示されています。
常設だけでもそこそこのボリュームがありますが「西川勝人」の企画展のボリュームもそこそこ多かったです。
現代アートの難しさを肌で感じました。
※なぜそれを作ろうと思ったのか謎 みたいな展示が多かった。
茶室について
予約制の茶室が、何故か美術館の展示ルートの途中にあります。
800円/1000円のセットを選べて、抹茶と和菓子が付いてきます。
中央の池を臨みながら、お茶を飲むことができます。
レストランについて
混み具合
まず、10時ごろには着いていないと平日でもスムーズには入れません。
(10時に並んでいれば、すぐに入れました)
11時ごろから満席になって整理券が配られ始めます。
整理券での受付はタブレット端末が置いてあり、QRを読み込むことで、別の場所で待つこともできます。
とにかく最近は(閉館が発表されてから)混みが凄いらしく、通常のコース料理などは廃止され、カジュアルなコースのみの対応になるなど、影響が出ているようです。
ランチ利用
折角なのでコース料理にしました。
肉の質などは素晴らしかったのですが、個人的にはあの価格帯(3900円でした)であればパンのお代わりは無料にしてほしかったです。※50円掛かります。
カフェ利用
空間としては素晴らしい所なので、混雑さえ解消してくれれば…と思います。
10時頃に行った際は、ほぼ並ばずに入れましたが、11時ごろになると満席になって整理券が配られ始めます。
料理もコース料理など回転があまり良くないので、長時間待つケースもあるようです。
最後に
芸術に造詣が深くない私でも、展示の規模の多さや建築物の良さは分かりました。
また周辺の広大な開けた空間を散歩できて気持ちよかったので、できることであれば、このまま残して貰うのが理想的ではある思います。
ただ、一般企業が維持するのは確かに大変だろうと思います。
750点もの美術品があり、時価としても数十億円相当にあたるものを、慎重に管理するのは手間暇掛かることでしょう。
実際に展示を回る間も、警備員や学芸員のようなスタッフがかなりの数立っていました。人件費だけでもバカにならないはずです。
このような場所を黒字化するには、大変な苦労もあると思いますが(母体会社の方が黒字化すれば良いのかもですが)なんとか上手く続いて欲しいと願うばかりです。