石巻ハッカソン2022へ行った経緯
弊社は開発できるようなエンジニアが限られており、私ともう一人が指名されて
2名のエンジニアが、三連休を全て潰して行くことになりました。
大洗より北へ行ったことがないため、面倒臭さ半分・観光気分半分で参加することに。
ちなみに、移動費・宿泊費・食事代など、全てのお金は会社持ちですが、給料は出ません。給料は出ません。
つまり、仕事というより、旅行や遊びのつもりで参加しました。
そもそもハッカソンとは…
ハッカソン(英語: hackathon、別名:hack day,hackfest,codefest)とは、ソフトウェア開発分野のプログラマやグラフィックデザイナー、ユーザインタフェース設計者、プロジェクトマネージャらが集中的に作業をするソフトウェア関連プロジェクトのイベントである[1]。
Wikipediaより
つまり、短期間でエンジニアが集まって何かしら開発をするイベントですね。
石巻ハッカソンレポート
ざっくりと、所感を書きます。
エンジニア視点でどうだったか?
そもそも私は、C#(.net)やJava(Servlet)等、サーバーサイドエンジニアとしてずっと経験を積んできました。
今回は偶然、ほぼフロントエンドエンジニアで構成されたチームになりました。
普段関わる事の無いフロントエンドエンジニア達と紛れて作業をすることは、大変刺激にもなりましたし、参考にしたいところは沢山ありました。
特に、彼らの環境構築のスピード感は素晴らしく、
全員Macを使い、コマンドをSlackで共有してあっという間にみんな同じ開発環境が出来上がりました。
これがあるからこそ、集団でスピード開発ができるのだと感動した事をよく覚えています。
私は特に「自分が役に立たない」事が平気な質なので、ガチのエンジニア達に紛れて、指示されながら
使われるかどうか微妙なロジック(実際に使われなかった)を作っていても全く苦では無かったのですが、
自分が役に立ちたい、目立ちたい、みたいな人は、入るチームを慎重に選ばないと、活躍はできないケースも十分に考えられます。
会社の営業としては?
今回、元営業の人も同行していました。
結論から言うと、会社間の薄い繋がりはできると思いますが、いきなり仕事が取れるような性質のイベントではありません。
ただ、運営会社のイトナブもそこは分かっていて、懇親会が初日にあったり、経営者同士を紹介するなど、会社間の繋がりを作ろうとする意識はあるように思いました。
ただ、あくまでイベントの主目的は「ハッカソン」です。
個人的にはおまけ程度の意味合いかな、と思います。
採用としてはどうか?
学生も大勢参加しているため、優秀な学生を囲い込む貴重な機会でもあると思います。
ですが、個人的にはこれは中々難しいと思います。
理由として、ハッカソンの性質上「一度決まったチームは基本固定」で「チームも数人程度」なので、エンジニアとして参加しても実際に交流できる人数は数人程度だからです。
あらかじめ、優秀そうな学生をマークしておいて、そのチームに入る事ができれば、近くで色々見ることはできるでしょう。
ただし、そこから先、石巻の学生を石巻以外で採用する、「エンジニアの流出」を主催のイトナブが快く思っているかはわかりません。
ただ、学生も遠方から来ていたりもするため、一概にはなんとも言い難いですね。
多くの大学生は、履歴書に書けるような経歴作りに来ている、といった話も小耳に挟みました。
作業環境などは?
「かわべい」という、比較的綺麗な公民館?みたいな場所をほぼ貸し切っています。
繋がりにくいタイミングもありましたが、Wifiもあり、チームあたり1つは大きな机が用意されます。
周辺環境も川沿いにって開放感もあり、実際にかわべいから河川敷にアクセスできます。
いい景色。
普通に開発を進める上では問題なく、建物も新しく、作業環境としては申し分ないかな、と思います。
旅行としてはどうか?
グルメについて
海鮮
石巻は、日本三大漁港のひとつ。
魚介は文句なしに美味しいです。
肉
脂が乗っています。
仙台も近いため、牛タンのクオリティも相当高くおすすめです。
麺
焼肉屋の冷麺しか食べていませんが、こちら非常に美味しかったです。
冷麺だけ食べにくる人もいるようでした。
石巻ハッカソン時系列メモ
細かい時系列をメモしておきます。
完全に個人的メモなので、読み飛ばしてください。
出発 [9/23 7:00]
会社の人が出す車に乗って、東京を出発します。
朝が苦手なKixiですが、なんとか起きて車に乗り込みます。
(家まで迎えに来てくれて助かりました)
石巻到着 [9/23 12:30]
さらっと書きましたが、車で5時間くらい掛かっています。
途中、会社の役員が運転する車で爆睡かましたりしてましたが、それでも疲労の色は濃く、
来週以降の業務が死ぬほど忙しいことも手伝って「一体何をしているんだ」感を強く覚えておりました。
一点、車で行ってよかったのは、福島の帰宅困難地域周辺の風景を見られたことでしょうか。
(高速の高架上から眺めることができます)
震災から10年以上経つのに、道路上には線量計が光り、地上に黒い袋が大量に並んでいるのを見ると、まだ震災は続いているんだな、としみじみ感じました。
昼食 [9/23 13:00]
会場に近い、「石巻かわまち立体駐車場」に車を止めました。
日本三代漁港とのことなので、魚介を求めて周辺を散策しますが、数件程度しか選択肢がありません。
食べログの評価が高い、「友福丸」へ行って、海鮮丼を食べました。
鯨肉はクセが強いと思っていましたが、新鮮だからか?マグロみたいな感じで美味しかったです。
石巻ハッカソン受付 [9/23 14:00]
会場に到着し、受付を済ませます。
会場には200人以上が押しかけており、結構な混雑具合でした。
また、寸劇のようなムービーが流れたりと、アイスブレイクや会場のテンションの上げ方など
運営が非常に上手というか、イベント慣れしている印象を受けました。
今年のテーマは爆発とのことで、ムービー内でも実際に爆発を使った演出を行うなど、結構手の込んだことをしていました。
チームビルディング [9/23 14:30]
どのチームで開発を進めるかを決めます。
今回は、「何かを作りたい」思いを持った人達が前に出て1分程度プレゼンをしました。
事前に色々考えて来ている人も居れば、思いついていないけどなんとなく喋ってる人など、15人程度の人が発表していました。
開発初日 [9/23 15:00]
チームが決まった後は、開発方針を決めて、実現可能かプロトタイプの作成を各々進めます。
私が所属したチームは、音声合成担当、画面デザイン担当、加速度センサー担当、サーバーサイド担当等に分かれました。
ちなみに、私はサーバーサイド担当でしたが、最終的には間に合わずオミットされた機能となりました。
懇親会 [9/23 18:00]
食べまくる人も居れば、営業的に名刺を配りまくる人もいました。
名刺を配るのであれば、開始2、30分くらいが勝負だと思います。
二次会(焼肉屋)[9/23 19:30]
「ホルモン食堂食樂石巻中央店」へ行きました。
この界隈では有名な焼肉屋だそうで、どの肉も大変美味しかったです。
いつの間にか、隣に居た会社から肉が提供されていたり、暖かい空気が流れていました。
冷麺がどこで食べたものより美味しかったのでオススメしておきます。
ホテルへ[9/23 21:30]
疲れ果てていたので、泥のように眠りました。
2日目開始 [9/24 9:00]
2日目開始です。
9:00開場でしたが、チームメンバーの半数はまだ揃っていませんでした。
そもそも、この会場でハッカソンを進めるルールも存在せず、チームによっては別の場所で作業していたのかもしれません。
ただし、この近辺にはあまりまとまった人が作業するようなスペースは見受けられなかったので、ほとんどの人がカワベイで作業していたものと思われます。
Wifi問題は深刻で、大量のメンバーが一つのルーターに繋ぐため、かなり重い状態が定期的に発生しました。
メンバー内にイトナブの人がいたので、別の階のルーター番号を裏で流通させるなど、インフラ対策も実施されました。
夕食 [9/24 19:00]
「ホルモン食堂食樂石巻中央店」へ行きました。
肉が美味しすぎたのと、前日は隣の会社と話したりと落ち着いて食べられなかったので、まさかの2日連続での焼肉となりました。
ホテルへ [9/24 21:00]
若干作業をして、就寝しました。
3日目開始 [9/25 9:00]
9時開始です。
会社みたいに、みんなゾロゾロ集ります。
3日目は、14時から成果発表となります。
実質午前中しか使えないため、追い込みが始まります。
発表イベント [9/25 14:00]
それぞれのブースを作って、その中で展示します。
実際に作ったものをそこで披露するため、結構各所ブースは盛り上がります。
東京へ… [9/25 15:00]
3連休の最終日。
新幹線は、混みまくっており、一番早くて20時前出発。
そもそも石巻から仙台までは新幹線などないので、普通に電車で行くことになりますので、当初の想定よりも時間をかけて帰宅することとなりました。
最後に
「面白いからこうしよう」といった視点で物作りをする機会はなかなかありません。
それこそ、サークルで何かを作ったり、文化祭で何かを作ったり…。に近いものを感じます。
そこに居るのはエンジニア達。
多くはハッカソンに自ら参加するような意識の高いエンジニアです。
仕事とはまた違ったストイックさで、みんな楽しんで何かを作っていて、
多くのチームは、本当に2日で作り上げたのか?みたいな成果物に仕上がっていました。
技術を楽しく活かせる場として、ハッカソンの文化はとても尊いと思います。
何かを作る楽しさを、久しぶりに思い出した気がしたので、参加して良かったと思います。
食べ物が各種美味しかったので、純粋な旅行としてまた行けたら嬉しいですね。
それでは。