オールドレンズでコロナ渦の秋葉原を撮影
現行のカメラを上手く使って、あえて古臭い写真にしていくプロジェクトです。
近年、フィルムカメラの人気が再燃しているとの事で、坂元裕二が監督をした「花束みたいな恋をした」の中でもインスタントカメラが出てきて、所謂エモい感じで使われていました。
※なお、該当の映画は観ていません。
確かに、最新のデジタルで鮮明な写真には無い「味」のようなものが、古い写真にはあります。
しかし、フィルムカメラにはメンテナンスの問題や、フィルム代や現像代、そしてそもそもサービスが縮小されている現状があります。
撮り放題のデジタルカメラを上手く使って、古臭い写真を上手く撮ろうと試行錯誤した記録として残します。
撮影機材
カメラ:α7ii
最新のカメラではないですが、一応現行機種です。カタログ落ちしていないので新品で買えます。
Sonyのフルサイズミラーレス一眼です。
レンズ:PENTAX Super-Takumar 55mm F1.8
60年前のオールドレンズです。
現行レンズも考えたのですが、未だに入手性も十分で安いためアリだと思って使用しました。
現行レンズの場合は、50mm程度の入門クラスの単焦点レンズでも代用可能ですが、やはり味が違います。
ちなみに、このレンズ放射線を出しています。
作例
大通り交差点
最初は補正前後を参考に載せてみようと思います。
なお、補正前は撮影後にいつもの手癖でRAW現像したものになります。
補正前
60年前のレンズにしてはしっかり写っていますね。
結構今風だと思います。
CameraRawで、シャドウを上げつつ黒レベルを上げるツンデレみたいな現像をすると引き締まります。
補正後
一気に古臭くなりました。
銀残し感がありますね…。
そうでもないだろ!って言う方は、拡大した下記画像を見てみてください。
フィルムっぽくないでしょうか…
電気街裏通りから望む、秋葉原カルチャーズZONE
これは2021年3月の秋葉原です。
上手くフィルムの味が出せているのではないでしょうか…。
コンカフェ無料案内所
さすがに昔は無かっただろ!と思ってあえて撮りましたが、失敗した例です。
今回はこだわりで「汚しは入れない」としたので、そうなると新しいものは普通に写っているように見えてしまいますね…。
周辺減光を強調していますが、そもそも新しくできたものなのでキレイすぎるんですよね…。
日の丸構図なのも周辺減光を上手く行かせずだめでした。
路地裏と自転車
こんな感じの寂れた場所は、オールドレンズで撮るのにもってこいです。
もちろん、2021年3月撮影。古臭く見えたのなら成功です。
路地裏の向こう側
自販機のボケなんか、フィルム臭くないでしょうか。
夜のタクシー
暗いと撮影の難易度が上がります。
この写真も、ノイズ除去含め3つくらいは下処理でフィルターを掛けています。
信号機とハレーション
ハレーションとは、レンズ内で乱反射した光が露光したもの。
最新のレンズはコーティングがしっかりしていうので、写そうとしても上手くいきません。
オールドレンズはまだコーティングの技術が未熟だったため、光源を上手く配置すればハレーションを簡単に出す事ができます。
最後に
お気付きかかもしれませんが、コロナ渦なので写っている人全員マスクを付けています。
2019年には思いもよらなかった状況ですが、それを写真に残せてよかったと思います。
秋葉原が好きで、コロナのせいで来られない人は、是非人が歩いている秋葉原を見て安心してほしいと思います。
元々秋葉原は新陳代謝が高い街なので、状況に応じて店が入れ替わったりはしますが、街の雰囲気は大きく変わらないでしょう。
あなたの好きな秋葉原は、まだまだ大丈夫です。
それでは。