BenQ MH530 レビュー
BenQのプロジェクター「MH530」を購入して2週間程経ちました。 使用時間も50時間を超え、そろそろレビューを書いてもいい頃だと思い、久々にブログの管理画面と向き合っております。
MH530とは?
FULLHDの出力に対応した、2016年9月30日発売の、BENQ最新型プロジェクターです。
詳細スペック
BenQの公式サイトから、MH530のスペックを持ってきました。
投写方式 | DLP |
画素数 | Full HD (1920 x 1080) |
対応解像度 | VGA(640×480)~WUXGA(1920×1200) *VESA Reduced Blanking信号のみ対応。 |
輝度 | 3200ルーメン |
画面サイズ | 70型~300型 |
投写距離 | 70インチ:約2.27~2.51m 80インチ:約2.60~2.86m 100インチ:約3.25~3.58m 120インチ:約3.90~4.30m |
ズームレンズ | 光学ズーム1.1倍 |
コントラスト比 | 10000:1 |
色再現性 | フルカラー約10億7000万色 |
アスペクト比 | 16:9 |
台形補正 | マニュアル(縦方向のみ±40°) |
走査周波数(水平) | 15~102KHz |
走査周波数(垂直) | 23~120Hz |
光源* | 最大約4000時間(標準) 最大約6000時間(エコノミー) 最大約6500時間(スマートエコ) 最大約10000時間(ランプセーブモード) |
運転音 | 28/33dB(エコノミー/標準) |
入力端子 | ミニD-sub15ピンx2 Sビデオ端子x1 ビデオコンポジット端子x1 HDMI(v1.4a)端子x1 オーディオミニジャックx1 |
出力端子 | ミニD-sub15ピンx1 オーディオミニジャックx1 |
スピーカー | 2W x1 |
制御端子(PCコントロール) | RS232c端子x1 USB Type Mini-Bx1 |
カラー方式 | NTSC, PAL, SECAM |
HDTV対応 | 480i, 480p, 576i, 576p, 720p, 1080i, 1080p |
外形寸法 (W×H×D) | 283x95x222 mm |
本体重量 | 約1.9kg |
電源電圧 | AC100~240V±10%、50/60Hz |
消費電力 | 最大280W (待機時:0.5W以下) |
以上のスペックを見て、ピンと来ない人もいると思いますので、簡単に説明したいと思います。
投写方式:DLP方式
DLP方式とは、簡単に言えば恐ろしく小さくてたくさんある(画素数分ある)鏡で、光を反射させるもの。 3色ディスクが高速で回転しており、赤、青、緑の光の三原色を使って映像を映し出します。 DLP方式は、もう一つの主流である液晶方式と比較して
- 動きに強いこと
- 焼付きが無いこと
- 液晶独特の格子が出ないこと
がメリットとして挙げられます。
Full HD (1920 x 1080)
現在家庭で見られるブルーレイディスクの解像度がこの「Full HD (1920 x 1080)」となっています。 これ以上のデータソースは4Kなどになりますが、まだまだ普及していません…。 また、4Kのプロジェクターはまだ非常に高価です。 手を出しにくい価格ですが、100型など大きなテレビを買うと考えるとまだ安い機種もありますね。
ちなみに、映画館の主流は2K(FullHDの倍)。 部屋で見るならFullHDで十分な気がしますね。
輝度:3200ルーメン
明るさは正義です。 LEDのプロジェクターだと、まだまだ1000ルーメン以下のものが主流です。 3200ルーメンだと、蛍光灯くらいの明るさがあります。 ※蛍光灯:丸型の40Wで2680ルーメン。直管型の40W一本で3000ルーメン。
最大約10000時間(ランプセーブモード)
水銀ランプを使ったプロジェクターの最大のデメリットは寿命。
通常2000時間~4000時間ほどで寿命が来ると言われています。
しかし、BenQのランプセーブモードを使用すれば10000時間が寿命の基準になります。
高寿命で売り出しているLEDが20000時間寿命なのを考えれば、LEDの寿命に少しづつ近付いてきているようです。
LEDの光量が上がるのが先か、水銀ランプの寿命が伸びるのが先かで、今後のプロジェクターで主流になる光源が変わってくると思います。
間取りと設置位置
現在Kixiは1Kの部屋で暮らししています。 設置している空間は8畳の長方形な部屋。 あえて短い直線を使って、80型程度で使用しています。
こうやって間取りを見ると、ベッドの上に置いているように見えますが、メタルラックを構成し直した専用の台に設置しています。
ラックは会社のオフィスにあったものを分解し、必要な部品だけ持って帰って作りました。
ついでに後ろに見える普通のラックも持って帰りました。 メタルラックは便利ですが、結構強固に挟まってるので分解が面倒です。
あと、これを持って電車に乗るのは迷惑なのでやめてください。 (すごい見られた)
MH530 レビュー
さて、上記の前提に沿った使用感をレビューしていきたいと思います。 と言っても、比較対象のプロジェクターが無いので、素人意見として参考にされてください。
まず感動
MH530で見たエヴァンゲリオンQ。 その映像の迫力とスクリーンで見る高揚感も相まって、感動しました。
コントラストも高く、黒い部分は黒く見えるし、カラーも細かく調整可能でした。
(シネマモードみたいなのを使っていて、特に設定は追い込んでいません)
日常生活とは区切りを付けて映画を見る
映画を見るのに、「①カーテンを閉めて」「②部屋の電気を消して」「③プロジェクターを起動する」 という”儀式”を経ないと映画を見る事ができません。 映画を見たい時って、日常生活の延長線上ではなくて、非日常を求めて見る事が多いように思います。 そういった時、環境を変えて見ざるをえないプロジェクターは、日常と映画を切り離してくれる一つのアイテムとなるのです。 ここに、テレビとは違う趣があるように思います。
明るさの本当のメリット
さて、MH530の話に戻ります。 この機種は家庭用プロジェクターとしては明るい方で3200ルーメンあります。
しかし、明るさMAXで使う意味は薄い。
プロジェクターは理論的に黒を作る事はできません。 光の三原則は、照らす事で白に近づけることはできますが、照らす事で黒に近づける事はできません。
プロジェクターは相対的に明るい部分を照らして黒を表現しています。 この原理上、明るい部屋での映像は切り捨てるべきだと考えます。
電気の付いた部屋だと、黒が無い、締まりのない映像となってしまいます。
いくら強力に照らした所でこれは変わりません。
逆に、暗い部屋だと、3200ルーメンでMAX出力で照らすと目が疲れてしまいます。
3200ルーメンは、普通の部屋の蛍光灯と同じくらいの明るさ。
それを壁の限られた範囲に直接照射して映像を見ると結構眩しいです。
この3200ルーメンの明るさのメリットは、水銀ランプの寿命という所に集約されます。
つまり、MAXの出力を使わない事により、水銀ランプの寿命が向上するのです。
合わせて、ランプセーブモードを使う事で、寿命は飛躍的に伸びると思われ、ファンの音も小さくなり、消費電力もカタログスペックよりもずっと落ちると思います。
本体の質感や操作性
正直、そんなに高級感はありません。 しかしその分目立たず部屋に馴染むような作りです。
メリット
1.9kgと軽いので設置も楽で、メタルラックみたいな不安定な場所にも安心して置けます。 リモコンの感度も良好で、どこに設置しても、どこ向けて操作しても拾ってくれます。 最新機種の割には安く、光度を落とせば排気音もそこまで気になりません。
デメリット
台形補正機能が、縦方向にしかない。 狭い部屋だと、設置場所を工夫する必要があります。 短焦点プロジェクターでは無いので、狭い部屋だと設置場所を工夫する必要がある。 また、ズームも1.1倍しかないので、設置場所は考えないと望み通りのサイズでスクリーンに写せない。
まとめ
正直、プロジェクター導入を検討中の人は、MH530を買ってしまっていいと思います。
10000時間の寿命と、3200ルーメンの明るさ、フルHDの解像度と、必要スペックは満たしている機種です。 何より、買わずにいた時間に、臨場感満載で見られたはずの映画やアニメを失ってしまうデメリットの方が大きく感じます。
音
今回導入して思ったのは、やはり音の大切さですね。
今まで使っていた5.1サラウンドシステムを流用したのですが、プロジェクターとの相乗効果で臨場感がかなり増しました。
逆に、音が微妙だったら映画館感がかなり落ちると思います。 プロジェクターを買う人は、スピーカーにはこだわりましょう!
それでは!