SEIKO 5 コスパに優れた機械式腕時計 レビュー

SEIKO 5

SEIKO 5

ついに買ってしまいました。 そう言えば時計が無いなーと思って一年と二ヶ月。 スーツでオフィスへ行くのを辞めてからの購入です。

SEIKO5とは?

現在主流のクォーツ時計ではなくて、機械式の腕時計です。 ゼンマイを動力源にしている時計で、一切電気やモーターなどは使用しておりません。

SEIKO 5

SEIKO社のメインストリームはクォーツ時計や電波時計。 何故なら、クォーツの方が安くて正確で、量産が容易いからです。

機械式時計の存在意義は、趣味性という所に集約されます。
電気を使わずに、規則正しく動く歯車。 小さな筐体に詰まった数百年の歴史。 そういったものに価値を見出す人が買うものなのです。

当然、職人による組み立てが必須な機械式時計は、高価なのが通説。

しかし、SEIKO5は違います。

SEIKO5はもともと海外向けに作られているモデル。
なぜゼンマイ動力かというと、電池が入手できないような僻地でも使えるようにと、昔発売していた機械式時計をコストと値段を落として生産しているから。

つまり、趣味性ではなくて実用性を取った時計で、海外向けなので値段も恐ろしく安く抑えられています。
この海外向け時計を逆輸入したものが、安くて品質も高いと人気なのです。

内部構造

裏面。 スケルトンになっていて、テンプと呼ばれるパーツが高速で(秒間6振動)動いているのが見えます。

SEIKO 5 ムーブメント テンプ

よく時限爆弾のサウンドなんかで使われる「チッチッチッチッ」みたいな音は、このテンプの音が元。 回転運動ではなくて、振り子のように往復運動をして、ゼンマイから少しずつエネルギーを取り出しています。

この往復運動は、ガンギ車というトゲのついた歯車を1往復につき1トゲだけ回転させ、秒、分、時間、カレンダーの回転と連動するようになっています。

自動巻きの価値

機械式時計の中でもSEIKO5は自動巻きのみに対応しています。

電波時計もクォーツも、ほっといても時を刻みます。
メンテナンスフリーという観点なら素晴らしいかもしれません。

しかし、機械式時計はまるで生き物が世話をしないと死んでしまうように、腕に着けないと2日と持たずに止まってしまうのです。
着けないと止まってしまう時計なんて愛着が湧くとは思いませんか?

刻む時も、クォーツや電波と比べるとアバウトです。
一日数秒の遅れはよくあります。

しかし、数秒の差で日常生活において困った事など、少なくとも僕はありません。

機械式時計には、姿勢差といって、置いている方向によって精度が変わります。
何故なら、物理的に動いているので重力の影響を受けてしまうからです。

こういった、現代の正確な機械にはない魅力がたくさん詰まったものなのです。

種類

SEIKO5はものすごい種類があります。

全世界で使われているので、カレンダーだけでも、スペイン語やアラビア語が存在し、数百種類の文字盤や針などの種類があります。

スタンダードなのはこのあたり。

色違いくらいでしか差別化できない時計が多い中、SEIKO5は種類の多さから、デザインが被る事は中々無いと思います。
他にも、SEIKO5 sports と呼ばれる、防水機構に拘ったモデルも存在しています。

ちなみに、スペイン語やアラビア語のカレンダーを買ってしまっても、英語表示を選択できます。(英語+他言語のカレンダーが必ず搭載されています)

最後に

自動巻きの魅力を手軽な価格で楽しめるSEIKO 5。 
この価格で、裏側スケルトンの自動巻きなんて、他に選択肢がありません。

興味がある人は是非。 それでは!